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今年から心理学科へ入学する方へ


合格された方へ
おめでとうございます、とまず申し上げておきます。
今年はいつ入学になるのでしょうか?

いくつかそんな皆さんへ送りたい言葉がありますので、
ざっと目を通してください。


「入学前と後のギャップは仕方ない。」


多くの人が、
カウンセラーになりたいとか、児童(発達)心理学をやりたい
あるいは、犯罪心理学をやりたいとかいろいろな目標を抱えてきます、
大学という場所は、心理学の基本を学ぶ場所ですので、
まず、「何か一つ」といった目標に進むことはできません。
英語もやりますし、コンピュータースキル、統計だってあります。

臨床心理士だって、臨床心理学だけをやっているわけではないのです。
千里の道も一歩から、ですね。


「臨床心理士は大学院資格」


現在では公認心理士なる国家資格が生まれましたが、
心理学系で皆さんが憧れる(?)資格といえば臨床心理士でしょう。
こちらは、大学院で、臨床心理を先行しないと取得できません。
ちなみに言ってしまえば、
公認心理士でも大学院で指定科目を履修するか、大学卒で実務経験が必須となります。
どちらにしろ、割と門は狭いと考えておいた方がいいと思います。
(今の所、公認心理士がどのような職場で役に立つかも怪しい。)

ちなみに、大学だと、所定の科目を履修し申請することで
認定心理士か認定心理士(心理調査)を取得できます。
(役に立つ資格か?といわれると、明確にNOです。)
心理学検定2級の人は1級に格上げになりますので、若干テンションは上がりますかね。
(私は認定心理士の申し込みをしていないので2級です…←)
ただ、認定心理士の申し込みをするならば、
大学で卒業前に(だいたい)集団申請受付をやってくれますので、それがおすすめです。
指導教官のサインとかシラバスのコピーとか要りますので、
卒業後に欲しくなった場合は、基本的にクソ面倒くさいです。
お金に余裕があるなら取っといてもいいでしょう。
(心理学科を卒業するレベルの知識がある、という資格なので、役には立ちません。)


「就職に役立つ?」


正直今から4年間頑張るぞ、という人には申し訳ない話になりますが、
基本的に全く役に立ちません、文系なのもかなりキツい。
スクールカウンセラーには必須資格はないので、心理学科を卒業していなくてもいいですし、
病院のカウンセラーをやりたいなら臨床心理士持ってないとダメでしょうね。
もちろん、大学院も行く人は全然いいのですが、全く就職には役立たないと思っておくとよいでしょう。
スクールカウンセラーなんかだと、
わけのわからない通信教育の心理カウンセラー資格の方がもてはやされたりしてるみたいです。
(母の友人が、通信教育でカウンセラー取得して、どっかでカウンセリングしてるっぽい。)
それらよりは、確実に4年後のあなたの方がレベルは上です、自身を持ちましょう。

さて、私の友人たちを紹介しますと、
・介護用品販売営業
・携帯会社→SE(超絶社畜)
・郵便配達員
・ライン工
そして私が
・食品接客販売→工場勤務
です。
身の回りに、心理学で何かやってる人はいません。
私が動画作ってるくらいでしょうか?

「楽しいか?といわれると…」


ええと、そうですね…
向き不向きって言葉はご存じでしょうか?
いやそうじゃない。

住めば都っていう言葉はご存じでしょうか?
私のように心理学科を卒業して、何の資格も取らず(心理学検定2級は持ってますが)
心理系の仕事もしていない人間が、心理学動画や、こういったブログをやっている程度には
楽しいともいえると思います。
但し、先ほど申し上げました、向き不向きこれがかなりあると思います。
私はさほど期待して入学しなかったのでよかったのですが、
○○をやりたい!!というような方は
結構厳しい現実に直面したり挫折したりすると思います。
パソコンは使いますし、実験はしなきゃいけませんし、質問紙も取りますし
論文(レポート)は書きますし、英語も読みますし、数学(統計)もやります。
毎週レポートの提出があったり、グループで何かやったり、
バイトに部活動なんてやってられないような気もします。
少なくとも私が胸を張って言えるのは
楽な学科ではないといったところです。
外が真っ暗になるまで分析室のパソコンに向かっていたり、
実験や質問紙を行うために必要のない時間帯にまで大学に残っていたり、
本当の意味で、充実した大学生活を送ることができるような気がします。
(大学は休みも多いし、ここぞとばかりに資格取得をしておくといいと思いますよ。)

「なぜそんなに否定的なのか」


否定的だと思うのは仕方ありません。
私がもともと持っている思想として、「生きることはつらい」というものがありますので
その影響が大きいと思っています。
私の愛読書である「妹のジンテーゼ」でも同じことが
第一巻の入学のシーンで述べられています。



そこで私がたびたび言っている、問題解決です。
生きるということは、次々に迫りくる「問題を解決すること」だと思っています。
今日を生きていくお金がない人もいれば、
ベア・グリルズのように、常に(?)自然と戦っている人もいますし、
コロナウイルスに対する人類だってそうだと思います。

希望的観測ばかりをするのではなく「絶望的観測」もしていきましょう。
予測していた、ということを他人に言いたいから。
というような曲解をする(愚かしい)人がいるそうなのですが、
問題解決には常に落とし穴が付きまといます。
大学というものは、正直言って今の日本では、今後一生を左右する場所だと思います。
(受験しない、進学しない人に関しては別ですが)
だいたい成人して一番最初に訪れる
「一生でもかなり大きい部類の問題」を解決していかなくてはなりません。

当然中退や留年なんてしようものなら、高卒よりも悪い印象がつく場合もあります、
(大卒の印象がいい、高卒の印象が悪いなんて話はしていません。)
それくらいの危機感をもって大学生活を送ってほしいというのが本音です。
実際一年留年した私の友人(携帯会社→SE)との会話で一番笑ったのが、
15時(昼休憩?)くらいに来たラインで
「明日の23時まで仕事だからそろそろ落ちるわ」
というやつですね(まるで笑えないですけど…)。
月40万給料が出ているということもあり、しっかり残業代は出ているようですが、
本人にも迷わず言います、
「私にはそんな生活無理です」
(実際中退した友人よりもひどいので、彼は極端な例なのですが…)
忙しくてもいいからとにかくお金が欲しいっていう人には最高な仕事なんでしょうけどね。
(当人はそういうタイプではない。)

ピンチに陥ったときにピンチを抜け出す最善の方法は、
ピンチでない時点で、その状況を予測し頭の片隅に置いておくことです。

ピンチに陥ってからでは全く持って遅すぎるのです。
楽観的であるより、悲観的である方がそう言った状況下では優れています。
「いろいろ危険な可能性は考えられたけど、無事に完遂できてよかった」
これでいいじゃないですか。
だいたい楽観主義の方は悲観的な方を見ると「うっとうしい」という感想を持つそうです。
悲観主義の私からすれば「危機管理能力がまるで足りない」と思います。
それでいいと思うのです、
どちらが間違っているというものではなく
自分が正しいと思う考え方で、目の前の問題を解決していけばいいのです。
(楽観主義というテーゼ(正)に対し、悲観主義(反)というアンチテーゼが存在する現状では
可能であればジンテーゼ(合)を模索したいところですが、性格というものはどうもうまくいきません。
あえてここでジンテーゼを求めるのであれば、楽観・悲観双方の意見を聞く。でしょうか。)
悲観であるだけでは、問題解決の道のりは遠回りをするばかりです。
楽観主義の力強さ、悲観主義の慎重さ、その二つがあってこそ、
安全でかつ迅速な問題解決が行えるというものでしょう。

「最後に言っておきたいこと」


心理学は、総合的な分野に広くまたがる学問となります。
機械工学や、(精神)病理学、統計学、哲学、音楽、教育学、社会学…
挙げだせばきりがありませんね。
どのような学校で、どのような専攻(ゼミ振り分けである程度決まります)をとるかにもよりますが、
恐らく共通して言えるのは、英語も数学もパソコンスキルもほどほどに必要となってきます。
英語論文も読みますし、統計で有意差を見ますし、論文はパソコンが主流です。

しかしながら、多くの分野にまたがっているということは、
逆を言えば、心理学以外には浅く広くしか対応できないということにほかなりません。
カウンセラーなどをはじめとする臨床心理士の門が大学院卒業後と遠いため
殆どの生徒は大学→就職というルートをたどります。
そもそも、臨床心理士になれるコースがある大学院を持っていない場合が非常に多いため、
大学院へ進学することすら割と難度が高かったりもします。
(ちなみに一か所につき15人くらいしか受かりません…)
もちろん臨床心理士になったとして就職先が見つかるかどうかはまた別の話でもあります。
(それはどのような学問でもそうですが…)

ですが、心理学という学問は、
ほかで学ぶことの到底できないことを学べる学問である。
と私は信じております。

四年間の大学生活を、有意義に使ってください。
オススメなのは資格取得です(免許は必ず取りましょう)。
資格なんて意味がないと思っている人も多いですが、
あったほうがいいに決まっていますし、その知識は必ず生きてきます。

要らないと言われがちな取っておきたい資格

を参考に(先生とかにも聞くといいです)少しでいいので取得しましょう。
年間1つ取得すれば、4年で4つです。
少しがんばって、
危険物1類 or 6類、2類 or 4類、3類、5類の4種類を3年間で取得しておけば、
4年目には甲種危険物に挑戦することも可能です。
4類を真っ先に取得し、2年ガソリンスタンドでバイトしてもたしかいけますね。
(まぁこれは危険物取扱者の例ですけど…)

あるいは
ITパスポート→情報セキュリティマネジメント→基本情報技術者→応用情報技術者
これは結構難しいですが、IT分野へ行きたいのであれば在学中に取るとよいと思います。

また、この二つは国家資格であり、
公務員などを目指す人にもわずかではありますが支えになってくれます。
自衛隊でもたしか(上位資格のみですが)募集される資格です。

もちろん○○検定とかでもいいです、
食品会社に就職しようと思った際に、食品関係の検定をいくつか取得しておけば
「履歴書」で役に立たなかったとしても「面接」で役に立ちますね。
何より大切にしてほしいのは、
「考え方や、会話の引き出しを多くする」
ということです。
知識が深いこと、広いことに関して、悪い印象を持つ人はそうそういないでしょう。
カレーをスパイスから作れる人なんて尊敬しちゃいますよね。

もちろん資格不要論者はいくらでもいますので、反対する人もいるかと思います。
資格は、資格としてだけ使うものではないです。
私もいくつかの資格を取ってきましたが、コミュニケーションの助けにもなります。
大学内でもそうですし、就職面接、社会に出てからもそうです。
話題としての引き出しが一つ増えます、これは大変すばらしいことですね。

そして何より、
「持っていない人間よりも、持っている人間の方が努力していることは明らか」です。
学業に支障のない範囲で、可能な予防線を可能な限り張っておきましょう。
通学に1時間かかる、
音楽を聴いているだけでいいですか?
そこで一冊資格の本を持ち出しましょう。
それだけで1日2時間勉強できるのです。
(事実私はそれを利用して社会人になってから危険物乙4類を筆頭にいくつかの資格を取得しています)

素敵な4年間をお過ごしいただければなと思います、
私のようにならないよう有意義に大学生活をお楽しみください。

それでは。

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