タイトルの通り、なぜ、「ゆかりさんと学ぶこころの化学入門」が始まり、
なぜあのような内容になっているのか?という内容について触れていく。
(中盤で文章が固いことに気づいて修正を行っています、ご了承ください。)
心理学との出会い
私が大学進学を行う際に私の頭の中には
「音楽の大学(あるいは学科を持つ大学)」へ進みたい。
という考えがあった。
高校の頃はまだチェロはそれなりに弾けていたし、なにより歌を歌うことが好きだった。
高校の頃はお年玉をやりくりして一週間連続カラオケに通ったこともあるくらいだ。
高校の先生でさえ、私は音大を受験すると思っていた方もいる。
意外にも(?)私は心理学科を受験したわけだが、これに関しては少なくとも母の影響が大きい。
母が精神に障害を負っていたというわけではない。
「音楽では生きていけない、それ以外の面白そうなことを学びなさい」
これは母が私に言った言葉で、今でもその一言を言ったことを後悔している(らしい)言葉である。
当然であるが私は心理学で生きているわけではないのである。
自分が高卒であるということで、その考えが欠乏していたらしい。
学びたいことを学びたいように学ばなくてはならない。
そう、私は心理学なぞ、全く興味がなかったのである。
当時心理学か何かを話題にしたドラマがやっていた、それを見ての母の提案に安易に乗っかっただけである。
17歳ごろまで、私は音楽を学ぶぞ!と意気込んでいたが、その選択肢を潰された結果全てが面倒になった。
幸いにも数件受けた心理学科の入学試験のうち一件合格し、私の心理学勉強は始まる。
負けず嫌いという生き方
厳密に負けず嫌いというのとは違うと思う。
私は勝負をするくらいなら、参加しないという考え方だ。
しかしながら学業に専念しない理由を「自分のやりたいことではなかったから」といわれるのだけは御免だった。
もちろん苦労自慢なんてしたくないし、する気もない。
現実的に成績は中の中か下がほとんどだったし、4年間の生活で優秀な成績を収めていた科目はドイツ語と音楽であった。
実験心理学はそれでもほぼ満点ではあったが。
むしろ今でも心理学には苦手意識すらある、覚えることは多いし、統計を使うので様々な計算が必要になる。
(数学のできない私は卒業論文もSPSSという統計解析ソフトを使用して突破したほど。)
オペラント条件付け、レスポンデント条件付け、どっちがどっち?
なんて言われた日には30秒ほど考えるくらいである。
動画投稿
そんな私がなぜ心理学の動画を投稿し始めたのか、
(投稿頻度が驚くほどに低いことからは目をそらすとして…)
私が、学生時代に合ったらいいなと思っていたものであり、入学前に出会っていれば、もう少し楽しめたのではないか?
というようなことが理由としてあげられる。
今でこそ25LCs(ニコニコラ-ニングコモンズ)なんて団体に顔を出しているが、
「勉強なんてしたくないし、つまらない」と何より自分自身が思っている。
なぜ勉強なんてしなくてはならないのかいまだにどんな話を聞いても納得できないし
心理学の大学を卒業したからといって、心理学の知識を使ったことなど、
この短い社会人生活でも胸を張って皆無といってもいい。
それでも、「心理学科卒のくせにそんなことも分からないの?」なんて言われるのが悔しいので
もしかするとそのための勉強する理由を作っているという側面もあるのかもしれない。
コンプレックスの塊のような人間であると自分でも感じる。
……ちょっと心理学のことを考えていると、文章が固くなっていけませんね。
つい論文を書いていた時のことを思い出してしまうのは悪い癖です、
ここから意識的に読みやすい文にするよう改善していきましょう←
まぁそんなこと言ってますが、投稿の理由なんてのはどうでもいいと思います、
心理学に興味を持つ人が一人でも増えるように、
そして世の中からインチキ心理学が一刻も早く消え去るように(心理学の名をかたらないで欲しいだけです)
いまだに心理学部卒業という話題が出ると(面接とかで否応なしに)
「っていうことは、私の考えてることとか読まれちゃうんですか?」
とか言われるんですけど、そんなことはないのです。
心理学はそんなオカルトじみたことはできないのですが、なぜかわけのわからない情報が広まっています。
あろうことか、面接担当者ですら言ってくる始末。これは本当に辟易します。
「心理学者は人の心を読める」、「心理学者は他人を意のままに操れる」
これは間違いなくデマですので。お間違えの無きよう。
そんなことできてたら、今頃世の中は終わってますよ。
それでも、大真面目にそんなこと言ってくる人がいるんですよね。
大学院までちゃんと行けば読心術が身につくんでしょ?なんてものありましたね。
全部嘘みたいな話ですけど、就職面接での話です。
「よくそんなまともに物事も考えられない頭で社会人やって、しかも採用面接なんてやってんな…」
なーんてきついことは言いませんけど、ちょっと大丈夫かな?この会社とは思いますね。
二次元と三次元の区別がつかないってこういうことを言うんですよね。
ただ、一つ言えるのは知らないことは罪ではないということです。
勘違いをしてしまうからには、何らかの外的要因があってのものだと思います。
勘違いするような内容を教えるほうが悪いのです。
入門を別シリーズに
ゆかりさんと学ぶこころの科学入門を「心理学で出てくる基本的な考え方や、面白い実験」
とするならば、やはり
「心理学をしっかりと学ぶ動画」
が必要になると思います。
この件は前々から思っていました、実験だけ知っていても何の意味もない。
どのようにして実験が行われ、どのように結果が出て、どう言えるのか。
一からしっかり学ばないと理解できるとはいいがたいのです。
実験などを行う際に「今から〇〇を行います、××であるときは…」みたいな前置きがあると思うのですが、
あれ実は可能な限り一言一句同じ内容を話さなくてはならないんですよ。
そういったことを頭に入れておかないと理解ができないことがいくらでも出てくる。
(わかる方にはわかります、「統制」の話ですね。)
視覚実験であればマスキングが必要であったり、文字の選定にも気を使ったり。
「そんなことまでするの!?」と驚かれるようなこともあると思います。
なぜ、そのようなことをしなくてはならないのか?
あるいは、なぜそのデータが信用に値するのか?
そういった生の学問に触れてほしいな、というのが今後の考えです。
教員でも博士でもない人間が行うのはおこがましいことではありますが、
それでも、心理学の奥深さ、楽しさ、世の中からの偏見の緩和のために、
今後も動画を作り続けていこう、というお話でした。
余談
何故ゆかりさんを使っているのか?
心理学ネタは実際、ゆかりさんでなければ始まらないと思っていたのです。
わざわざヨドバシカメラまで行き(家から1時間以上かかる)、買ってきたというのも今となって考えればおかしな話なのですが…
ぶっちゃけて言っちゃうと
私の指導教官の教授に話し方の勢いが似てるからなんですね。
決して教授と良好な関係だったかといわれるとそうでもないのですが←
いや、仲違いしてるとかそういうあれではないですよ、
教授は生徒と仲良くなることを良しとしない人だったので。
(でもマックの化け物デスクトップを見せてくれたときは生き生きしてたな…)
怖い先生ではあったのですが、間違いなく尊敬できる人物でした(生きてます)。
師弟は三世とはよく言ったものだと思います(多分私のことは覚えていないかもしれませんが)
指導教官はもっと厳しかったのですが、厳しすぎると見ていて面白くないので。
とはいえ、ゆかりさんのモデルは私の指導教官(男性)なんですね。
生徒役がいるというのも「確実につまづく点」や、「疑問に思う点」を例示しやすくするためなんですね。
ゆかり先生が問題を出す、
ゆっくりたちがうっかり間違えてしまう
ゆかり先生がゆっくりたちに少しずつヒントを出す、
ゆっくりたちが徐々に理解し回答にたどり着く、
ゆかり先生が解説をすることで、確認を行う。
気づきが重要である(野暮ったい言い方をすればアハ体験でしょうかね)と思っていて
心理学における考え方を学ぶことが重視された動画制作を心掛けています。
こころの化学入門で第一回に論理的思考を持ってきたのはそのためです。
簡単そうに見えて、少し難しい、けど思考方法をいくつか頭に入れておくことで問題解決が容易となる。
分かるか分からないか、というのは知っているか知らないか程度の差でしかないのです。
数学の公式などとは違って暗記だけするのではなく、多角的なものの見方を身に着けることは
現実社会でも必ず役に立ちます(数学が役に立たないといっているわけではないですが…)、
なにより、自分で考えること、そして考えたことを自分で批判的に見直すこと。
(批判…情報を分析、吟味し、客観的視点で理解すること。≠文句を言う、あげつらう。)
これはどのような業界でも必ず役に立つと思います。
「どこからか仕入れた情報を、吟味もせず、脊髄反射で拡散して叩いた…」
この情報化社会ではよく見られることだと思いますSNSとかですね。
こういった情報を、誰もが分析、吟味し、あえて第三者目線で自分をもう一度見つめなおす。
「自分はこう解釈したけど、本当は間違ってるんじゃないだろうか?」
典型的な例が、新聞社の印象操作というやつですよね、最近多いですね私も冗談だと思ってましたけど
「目を引くタイトル」で拡散を狙い、勘違いしやすそうな内容を世に広める。
毎日新聞社では
小泉元首相「育休、改めて言わずともよい」 進次郎氏に「育児した方がいい」
女性セブンでは
小泉純一郎氏「進次郎は育休をとって何するのか?」と激怒
というような見出しをそれぞれ書いています(本文の最後に引用元を記載しております)。
日付が違うのは確かにそうですが、(下記引用元参照)果たして二日三日でここまで意見が変わるでしょうか?
私は、間違った情報を世間に流布してしまった場合には当然
「そんなんバッシングにあって、新聞社なり雑誌社なりが謝罪するやろ…」
と盲目的に思っていたがために、印象操作はさすがにないと思っていました。
ところが、「いやでもそこまで言われてるならば、実際に調べて比べてみよう」
と思っていくつか調べてみると、やはり「なにかがおかしい」のです。
間違ったことを書いてるわけではない(情報提供元がきちんといる)ので罰則はないです。
(今回の件に関しても小泉さん方が名誉棄損で訴えでもしない限り何も起こらないと思います。)
ノーリスクで、閲覧数、購読数を増やし、「誤った情報を世に流布する」という可能性。
(この記事に関して私は、どちらが正しい、どちらが間違っているという話はしておりません、
明らかに矛盾したこの二つの記事を例に、論理的、批判的思考が試される。という話をしています。)
今後、「報道の自由」をタテに文字通り、各社何でもしてくるでしょう。
むしろ、こう言った誘導記事を作成するために、専門家を仕入れてくる可能性だってあります。
金さえ積めばそんな人間腐るほど用意できるでしょう。
youtubeのようなサムネを用意してくるマスコミも出現するかもしれません。
「育休」「まさかの」「激怒!!!」なんて言葉だけ並べてしまえば、何とでもサムネイルは作れます。
そのような目を引くことが何よりも重要である今の世の中で、
「どのようにしたら正しい情報を見つけられるか?」
どこぞの偉い人が言っていた「嘘を嘘と見抜けないと~」というフレーズは、ここにも応用できます。
「嘘を嘘と見抜けないと(ニュースや新聞などのメディアを使用するのは)難しい」
これに尽きると思います。
こういった時代になってしまったのか、こういった事実が明るみに出る時代になったのか、
それは正直分かりませんがまぁ、どっちでも同じことでしょう。
ともあれ、それらは思考方略で陥りやすいワナであったり見落としがちな盲点であったりあると思います、
そのため活動の方針としましては、
論理学分野でなく私は心理学の分野から皆様に「思考方略」を身に着けていただきたいな、
その一助になれたらな、と思い動画制作を行っています。
難しいので、万人にわかるような動画を作れるようになるまであと何年かかるか分かったものではありませんが…。
余談の余談
今後このブログでの心理学枠として、
「世にはびこる心理学をうたう書籍のレビューを書く」
(はびこるって、茂って広がりを見せるって意味なので悪い意味で言ってるわけじゃないですからね。)
ということをだらだらだらりとやっていきたいと思っています。
「〇〇の心理学」っていう本よく見かけますよね。
大半が、自己啓発、マネジメント、ハウツー、スピリチュアル、コメディです。
ハードカバーでも平気な顔して心理学を名乗るなんちゃってハウツー本が出ています。
「心を掌握する闇の心理学」なんて見かけたことありませんか?
(一例です、もしあってもその本とは何の関係はありません。)
まぁ、心理的手法を使うっていうのは構いませんし、内容が正しいとか正しくないとかってのもいい(よくはない)です。
ただ、我々、心理学科を出ている(一部の)人間は
「これ参考文献とか引用とか載って無いけど本当なの?」
「参考文献とか載ってないし、自分で考察のしようがないよ…」
「気になるから引用したいけど、元論文載ってないから使えないな…」
という(いわば短絡的に懐疑的、かつ批判的な)思考に陥りやすいのです。
私が実験、認知系のゼミだったのは要因の一つに確実にあるでしょう。
(臨床系のゼミであろうが社会系、発達系でも多分同じではあります、うちは認知系が厳しかった。)
例えば先日ネタのために仕入れた本(いずれ紹介します。)だと
心理学者。脳科学者、社会学者、行動経済学者などの意見を参考に…
みたいな記載があるのですが、内容的には生化学が多いように思えます。
あと引用らしい引用もあるのですが「アメリカで行われた研究では~~」という記載が多く
引用文献を見てもハウツーや自己啓発の本ばかり、研究論文は記載なし多分孫引き(かそれ以上)なんですね。
※孫引き…引用した文章を原文を理解せずに引用すること、しばしば誤った考え方で引用される。
孫引きであっても、引用した論文や書物さえ書いてあればいいのですが、ないので
研究論文を読んで、その論文に妥当性があるのか確認することもできない。
そんな本が非常に多いです。
当然、すべてがそうとは言いませんが「悪意ある引用改変」を行う人も多くいます。
例えば、
「〇〇大学の××氏は~」と述べる場合と、「アメリカで行われた研究では~」と
あえて出典があいまいに書かれている場合です(同じ本の中でもけっこう見かけます)。
冗長な表現を防ぐための措置とも思えなくはないですし、実際そうなのかもしれませんが
この二つの出典が実際問題として「信頼に足るか」という観点で話をするならば
「後者は全く信用できない」という判断をされても仕方がないわけですね。
仮に内容が正しかったとしても、それは信用に値する書物とはいいがたいわけです。
(もともと変わりようのない内容などは別、例えば「塩化ナトリウムはNaCl、融点は801℃」など、そんなものは引用もなにもない事実です。「塩化ナトリウムを〇〇グラム使用すると視力が良くなります」、などの場合は文献があったほうが好ましいですよね、医薬品じゃなくて食品なので妥当性の裏付けがありません。)
ということで、内容があっているかどうか調べようがないのはもう仕方がないので、
その本を読むことを個人的にお勧めするかどうか、という観点で紹介していきたいと思っています。
著者やテーマの簡潔な説明と、評価項目は…そうですね…
・信頼度
・「読み物」としての面白さ
・オススメ度
あたりですかね、まぁ作ってるうちにこの辺は増やしていくかもしれません。
もちろん、購入して論理的、批判的視点で読み、それを第三者の立場から見直し、
個人の思想や思い込みなどを捨てての評価を行うつもりです。
私が実際に使用していた教科書や、その他オカルトな書籍まで色々と読破していきたいと思っておりますので、
心理学を学びたいけど、どんな本がいいのかわからないよー
という方はご参考いただければ、と思います。
もちろん私は完璧でもないし、人間なので、ある程度の偏見は少なからず入ってしまいます。
きになるなぁ、と思った書籍については、ぜひ、ご自身でご購入されて、
ご自身の慧眼でその本の真価をご確認ください、私の意見を鵜呑みにしていたって、
なにも自分にとっていいことはないですからね、勉強にもなりませんし。
それと、どこかで言ったような気もしますが、
ゆかりさんと学ぶこころの科学入門や、今後作成する予定の心理学系動画に関する
補足記事であったり、解説のさらに詳細に触れていく記事などを書いていく予定です。
例えば、ウェイソン選択課題や、ギャンブラーの誤謬(コイントス問題)、
あとはサブリミナル効果についても書籍を購入した(のは結構前の話ですが)ので、
動画内コメントや、様々な疑問に対するお返事や追加のお話をさせていただこうと思っています。
引用
毎日新聞2020年1月25日 23時32分(最終更新 1月25日 23時44分)
https://mainichi.jp/articles/20200125/k00/00m/010/249000c
NEWSポストセブン(2020.01.23 07:00 女性セブン)
https://www.news-postseven.com/archives/20200123_1530964.html
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