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4月, 2020の投稿を表示しています

ゆかりさんと学ぶ心の科学入門 休み時間 1 「シミュラクラ現象」の補足

本編はこちら ゆかりさんと学ぶ心の科学入門 休み時間 1 心霊写真は怖くない!! (第一回講座動画投稿祭参加作品) 25LCs(ニコニコラーニングコモンズ)主催の第一回講座動画投稿祭で投稿した動画となります、 参加されました投稿者の方々、本当にありがとうございました。 シミュラクラ現象とは simulacrum(像、見せかけ)という意味の単語からきている 「Simulacra(シミュラクラ)」という現象ですが、日本語では「類像現象」と言われます。 動画内でも紹介した通り、ゲシュタルト心理学分野の現象であり、 「点や線が逆三角形になるように配置されているものを顔であると知覚する現象」 です。 人間でも犬でも猫でも蛇でもそうですが、目が上に二つ、その中間の下に口が一つ。 とほぼすべての生物において、目と口の(あるいは目と鼻でもいいですが)配置は 逆三角形になります、なのでこういった現象が起こると考えられているようです。 ( √∵)<私が神だ は顔に見えますが ( √∴)<お前だったのか… こっちは顔には見えませんね。 (これは逆三角形以外の要素がありますので後日紹介するパレイドリア的な要素も含みますね。) この現象は顔認証システムなどに流用されています、 目が二つ、口が一つだからそういうシステムになるのは当たり前。 ではなくて、 人が顔を知覚する方法(心理学)を機械制御(機械工学?)によって再現する。 という考え方になります。 人の代わりをするもの、人をしのぐ知能を持つもの を作る場合には、心理学の知見が不可欠となります、 実際私の大学の教授に心理学博士でありながら工学博士でもある人もいます。 アポフェニアとは アポフェニア(apophenia)とは無意味な情報の中から規則性や関連性などを見出すことを指す言葉です。 1958年にドイツの心理学者であるクラウス・コンラッド(Kraus Conrad)が 統合失調症の症状から作った造語です(Aaron 2010)。 元々は、患者さんが「最初に妄想を知覚した」という意味合いで作った言葉だそうです。 本動画に収録し、次回以降紹介予定の「パレイドリア」や、 以前紹介した「ギャンブラーの誤謬」といったものなどが このアポフェニアに該当

【心理学書籍】ベッドの上の心理学【レビュー】

基本情報 タイトル ベッドの上の心理学 感じるオトナのための保健体育 著者 DaiGo ISBN 978-4-04-895688-8 概要 本著は「メンタリスト」による、オトナの(性的な)心理学を読み解くものである。 この本を手に取った人物は、何を求めて購入したのか、というのが気になる点ではあります。 (私はリサイクルショップで32円で売ってたので買いました。) 恋愛テクニック、ベッドでのテクニックを、心理学的(?)知見を交えつつ紹介しており、 本編内サブタイトルにおいても 「認知心理学」、「解剖学」などのワードが見られます、 心理学と書いてあるので購入したものの、 あまり関連性はそこまでないかもしれません、あくまでデータとして使われる程度でした。 考察 文献は、少なくはないですね、ざっと30冊(参考文献ページにまとめられているもののみ)。 ただ、参考文献なのでここでは。 「この本を作るにあたって、参考にした本」 という意味になると思います(出典のような記載はなし) 学術的な引用のようなものも本文中では見られますが、多くの引用(?)が 「○○(団体名)が行った調査の結果によると…」 であったり、 「ある調査では…」 であったりというような、嘘か真か怪しいような文章も散見されます。 先日紹介した「渋谷昌三」さんも引用されています、有名な方のようですね。 (何の本かは明記がないため出典は不明。) (何のとは言いませんが)テクニックが欲しい男性諸君は参考になる書籍なのではないでしょうか。 心理学を学ぶために入りやすいところから、というのにはお勧めできません。 専門ではないので内容が正しいかは保証しませんが、 生理学分野の内容のほうが多く感じます。 感想 内容は…そうですね。 「モテテクニック」「夜のテクニック」「人生のテクニック」 といった感じでしょうか、私は別に性的な言葉で閲覧数を増やす気はないので (というより、どんな言葉が規制に引っかかるか分かったのもではないので) 直接的な表現は控えますが、この本では、ごく普通に直接的表現がなされます。 不快に感じる方がいらっしゃるかもしれませんので、 心当たりのある方は、立ち読みでもしてから買った方

ゆかりさんと学ぶ心の科学入門 その3 「スプラリミナル」の補足

本編はこちら ゆかりさんと学ぶこころの科学入門その3 前回に引き続き、お詫びからの開始となりますが、ご了承ください。 スプラリミナルについて 動画本編では、「スプラリミナル」という単語について 「あまり聞いたことがない」というお話をさせていただきました。 が、私自身も実際にそうなのだろうか? と思って(動画投稿したのちに)調べたところ、 サブリミナル実験を行っている論文や、サブリミナルを扱う書籍などでは使用されているようです。 この場を借りてお詫び申し上げます。 (動画制作時パソコンでは信頼に足る資料が得られませんでした。) さて、動画内でも少し触れたかとは思いますが サブリミナルが「閾下(知覚できない)刺激」であるのに対して、 スプラリミナルは「閾上(知覚できる)刺激」となります。 (知覚:外界からの刺激を「刺激として自覚する(わかる)」こと) 用語の使い方としては、 ○○をスプラリミナル呈示し、5秒に1度、3000分の1秒ずつ××をサブリミナル呈示した。 とか ○○をスプラリミナル呈示(200ms)した群と、サブリミナル呈示(20ms)した群とで××の□□へ与える影響を検討した。 とかになります。 サブリミナル呈示群に対応する形で、統制群(何もしない群。対照群とも)として スプラリミナル呈示群の紹介を行うときに使用する感じですね。 コカコーラ実験では 映画「ピクニック」…スプラリミナル刺激 「コーラを飲め」、「ポップコーンを食べろ」…サブリミナル刺激 ということになりますね。 あと余談ですが、心理学分野では「呈示(ていじ)」という言葉がよく使われます。 「(物体を)相手に差し出して見せる」という意味です。 「提示」だともっと広い意味になります。 「(物以外も含め)相手に知らせるために出す」 というような意味になります。 なので、 画面に「○○は××です」と注意書きを提示した。 という使い方や、 周辺視野領域に200ms「○○」の文字を呈示した。 という使い方になります(人によって異なります。)。 パソコンの変換でミスると最悪減点食らいますので、論文提出の際はお気を付けを。 チラッと見えた!サブリミナル? 動画本編でも少しだけ触れたのですが、一応補

今年から心理学科へ入学する方へ

合格された方へ おめでとうございます、とまず申し上げておきます。 今年はいつ入学になるのでしょうか? いくつかそんな皆さんへ送りたい言葉がありますので、 ざっと目を通してください。 「入学前と後のギャップは仕方ない。」 多くの人が、 カウンセラーになりたいとか、児童(発達)心理学をやりたい あるいは、犯罪心理学をやりたいとかいろいろな目標を抱えてきます、 大学という場所は、心理学の基本を学ぶ場所ですので、 まず、「何か一つ」といった目標に進むことはできません。 英語もやりますし、コンピュータースキル、統計だってあります。 臨床心理士だって、臨床心理学だけをやっているわけではないのです。 千里の道も一歩から、ですね。 「臨床心理士は大学院資格」 現在では公認心理士なる国家資格が生まれましたが、 心理学系で皆さんが憧れる(?)資格といえば臨床心理士でしょう。 こちらは、大学院で、臨床心理を先行しないと取得できません。 ちなみに言ってしまえば、 公認心理士でも大学院で指定科目を履修するか、大学卒で実務経験が必須となります。 どちらにしろ、割と門は狭いと考えておいた方がいいと思います。 (今の所、公認心理士がどのような職場で役に立つかも怪しい。) ちなみに、大学だと、所定の科目を履修し申請することで 認定心理士か認定心理士(心理調査)を取得できます。 (役に立つ資格か?といわれると、明確にNOです。) 心理学検定2級の人は1級に格上げになりますので、若干テンションは上がりますかね。 (私は認定心理士の申し込みをしていないので2級です…←) ただ、認定心理士の申し込みをするならば、 大学で卒業前に(だいたい)集団申請受付をやってくれますので、それがおすすめです。 指導教官のサインとかシラバスのコピーとか要りますので、 卒業後に欲しくなった場合は、基本的にクソ面倒くさいです。 お金に余裕があるなら取っといてもいいでしょう。 (心理学科を卒業するレベルの知識がある、という資格なので、役には立ちません。) 「就職に役立つ?」 正直今から4年間頑張るぞ、という人には申し訳ない話になりますが、 基本的に全く役に立ちません、文系なのもかなりキツい。 スクールカウンセラーには必須資格はな